ちょっと急ぎ足気味にムルモとリルムの二人は階段を駆け上がりました。
そして二階の廊下へ出ると、ヤシチの部屋の前でミルモとアクミが何かを話していました。
ムルモ「お兄たま?」
ミルモ「ん?ムルモじゃねーか。何でこんなところに?」
ムルモ「お兄たまこそ何でここにいるんでしゅか?」
ミルモ「さっきまで部屋でテレビを見ていたんだけど、
いきなりヤシチの大きな悲鳴が聞こえたから気になって来てみたんだ」
リルム「まぁ、ミルモ様もそうでしたの」
ミルモ「何だ、リルム達もヤシチの悲鳴を聞いたのか?」
リルム「はいですわ。
大切なお友達を心配するお心を持つミルモ様、素敵ですわ」
ミルモ「いや、うるさいから文句を言いに来たんだけどな・・・」
ムルモ「お兄たまならそう言うと思ったでしゅ」
すると今まで黙っていたアクミが割り込みました。
アクミ「・・・お前ら・・・いつまでしゃべってんだよ。
あたいは先に中に入って様子を見てくるからな」
ミルモ「まぁそう急ぐなって・・・。
オレとムルモで中を見てくるからリルム達はここで待っててくれよな」
どうやら鍵はかかっていなかったようで、部屋のドアはすぐに開きました。
ミルモとムルモが部屋の中へ入り、そして二人が見たものは・・・。
ミルモ「ヤシチ!?」
ムルモ「ヤシチしゃん!?」
ミルモ「おいしっかりしろヤシチ!」
ヤシチを強く揺さぶるミルモ。
ヤシチ「・・・拙者のかりんとうを返してくれ~~むにゃむにゃ」
ムルモ「どうやら眠っているみたいでしゅね。
全然起きそうもないでしゅよ」
ミルモ「ん?あの変てこなハンマーは・・・?」
ムルモ「ヤシチしゃんはあれで殴られたんでしゅかね」
クモモ「ミルモさん!ムルモさん!」
息を切らしたクモモとリルム達が部屋の中へ入ってきました。
ミルモ「クモモ! 遅かったじゃね~か~」
リルム「まぁ、ヤシチさん!?」
アクミ「誰かに殴られたみたいだな」
クモモ「あっ、あのハンマーは・・・」
ミルモ「ん?どうしたんだ?クモモ」
クモモ「あれはミモモショップの新製品の『ぐっすりおやすみハンマー』クモ。
寝不足の妖精向けのハンマーで、あのハンマーで頭を軽く叩くと
深い深い眠りにつくことが出来るアイテムクモ」
リルム「でもたんこぶが出来るほど思いっきり殴られているのですわ」
ムルモ「しかもたんこぶが2個出来ているでしゅ」
アクミ「やっぱり誰かに殴られてるじゃん」
クモモ「2回殴られたってことは2日くらい眠ったままとなりそうクモ…」
ムルモ「う~ん、これは事件の匂いを感じましゅね」
ミルモ「ん?そうかぁ~?」
少し間が開いてしまいごめんなさい。前回から始まった本編ストーリーをさらに進めてみました。今回のストーリーはクモモペンションで起こるミステリーということになります。被害者はヤシチ・・・やっぱり彼はこういう役が似合うんですよね。
念のため絵の説明をいたしますが、ヤシチの部屋の真ん中でヤシチが倒れていて、左側にベッド、正面のカーテンのかかっていない窓ガラスにミルモとムルモが反射して映っている、という絵になります。微妙に角度が変ですがそこは私の力不足です。。
(2007/12/19)