豪華なお菓子でおなかいっぱいになった妖精たち。
夕食後はそれぞれ思い思いに自分の時間を過ごしていました。
1階のリビングルームでは、ムルモとリルムとパンタの3人がトランプのばば抜きを楽しんでいるようです。
リルム「もうこれ以上パンタさんに一人勝ちはさせませんわ!
さぁパンタさん、今度こそジョーカーを引いてくださいですわ~」
パンタ「うーん、これは怪しいですっち?
それともこっちですっち?」
リルム「!」
パンタ「わーい!上がりですっち~!
これで3連勝ですっち~」
リルム「またパンタさんに負けてしまいましたわ~~。
パンタさん、とってもお強いです!」
ムルモ「リルムしゃんが顔に出しすぎるからじゃないでしゅか。
というかジョーカー持ってることしゃべっちゃだめでしゅ」
リルム「え・・そうなんですか?」
ムルモ「・・逆にボクは2回連続ビリでしゅからね・・・、
今度ビリになると罰ゲームが待ってるから、
ここはなんとしてでもリルムしゃんに勝たないと・・」
ムルモ「えいっ」
リルム「はいですわ」
ムルモ「ほえ~~っ」
リルム「どぉりゃ~~~っ」
二人のかけ声とともに真剣なやり取りが交わされると、その勝負の結末はやがて訪れました。
ムルモ「ほえ~っ、負けちゃったでしゅ~~っ」
リルム「はぁはぁ、危なかったですわ」
パンタ「わーい、ムルモお兄ちゃんの罰ゲームですっち!」
ムルモ「ボクが罰ゲームでしゅか・・・」
パンタ「早く早く~」
期待で目が輝いているパンタの攻めにムルモは思わず後ずさり。
ふと視線をそらすと、2階へと続く階段から妖精が一人降りてくるのが映りました。
ムルモ「アロマしゃ~ん!
アロマしゃんも一緒にばば抜きはどうでしゅか?」
アロマ「えっ、私・・・勝負ごとはあまり得意ではないのですが」
ムルモ「勝負じゃなくてゲームでしゅ。
さっきまでしゅっご~く盛り上がっていたんでしゅよ」
アロマ「うーん、どうしましょう・・・?」
パンタ「ムルモお兄ちゃ~ん、罰ゲームは~?」
ムルモ「アロマしゃんが参加するから、今までのは無しでしゅ」
パンタ「えー!ずるいですっち~」
ムルモとパンタの声がリビングルームに響き渡ります。
するとそのとき!
「ぎょえ~~~~っ」
上の階から誰かの悲鳴が聞こえてきました。
はっと沈黙する4人たち。
急に静まりかえった静寂感に堪えきれず、4人は顔を見合わせます。
ムルモ「今のはヤシチしゃんの声でしゅね」
リルム「またミルモ様とヤシチさんがケンカしているのでしょうか?」
パンタ「急に静かになったですっち。
ミルモお兄ちゃんがケンカに勝ったんですっちね」
アロマ「そうなのかしら・・・?
この静けさは何か変な感じがします・・・」
ムルモ「確かにどこかおかしい感じがしましゅね。
ボクが2階へ行って確かめてくるでしゅ」
リルム「わたくしも!」
前回の予告通り、今回から本編ストーリーに突入です。突然聞こえたヤシチの悲鳴とはいかに?2階へと向かったムルモとリルムの目に映るものとはいったい?今後のストーリーにご期待くださいませ(ちょっと大げさ・・・^^;)。
ムルモの罰ゲームに期待された方、ごめんなさい。突然の事件発生とともにムルモの罰ゲームは無かったことにされてしまいました。パンタだったらムルモにどんな罰ゲームを要求するのか、いろいろ想像してみると楽しくなります。
(2007/12/3)