ヤシチの事件の直後のリビングルームにて。
クモモの呼びかけにより、(ヤシチを除く)妖精全員が1階のリビングに集められました。
後からやってきた妖精たちも、ヤシチのことを聞かされると困惑の表情を浮かべながら周りの妖精とおしゃべりしていました。
クモモ「皆さん、そういうわけクモ。
今晩はお部屋の戸締まりはしっかりして欲しいクモ」
ヤマネ「何だか物騒でございますね」
サスケ「大丈夫だぜ、オイラがヤマネを守るんだぜ」
ハンゾー「ボクもついているのら~」
パピィ「ムルモも安心しなちゃい、怪しいやつがいたら
あたちがやっつけてあげるんだから!」
ムルモ「・・・・・・」
パピィ「? ムルモ?」
ムルモは一人うつむいて悩んでいるようです。
そしてこの騒がしい状況をクモモがまとめようとしていました。
クモモ「それでは皆さん、おやすみなさいクモ」
ムルモ「・・・ちょっと待つでしゅ!」
みんながムルモの方へ振り返りました。
ミルモ「あー?何だよムルモ、
オレはもう眠いんだよ」
リルム「そうですわムルモ様。
これからわたくしもミルモ様と一晩かけて愛について
語り合うのですから」
ミルモ「誰がリルムなんかとそんなくだらねぇことを・・・」
リルム「ミ・ル・モ・様~~っ」
バコーン~~ッ
サスケ「おぉ~、ミルモが壁にめりこんでるぜ」
パンタ「ミルモお兄ちゃん、しっかりして欲しいですっち」
ムルモ「・・・犯人はこの中にいるはずでしゅ」
アクミ「あぁ?なんでいきなりそうなるんだよ?」
アロマ「ムルモ様、何か証拠があるのですか?」
ムルモ「証拠は無いでしゅ」
リルム「え?そうなんですの」
ムルモ「だけど、館モノのミステリーにおいて、
外部の犯行である可能性は0%なんでしゅ」
パンタ「さすがムルモお兄ちゃん、頭いいですっち~」
アクミ「んなわけあるかっての。
ばかばかしい!あたいは寝る!!」
ムルモ「まだ帰っちゃだめでしゅ。
みんなのアリバイを聞くのが先でしゅ」
ムルモはさっと手帳のようなものを出しました。
ハンゾー「あ~、ムルモが探偵役をやろうとしているのら~」
ムルモ「ふっふっふっ、
犯人にはボクに招待状を出したことを後悔させてやるでしゅ」
クモモ「そうクモね。念のため皆さんの行動を確認しておいた
方がよさそうクモね」
*
ムルモは一人一人順番に、犯行時間に何をしていたのかを質問していきました。
ミルモ「オレは部屋で『アフロ先生』を見ていたぞ」
アクミ「あたいも自分の部屋で同じものを見てたさ」
ミルモとアクミはお互い顔を見合わせながら言いました。
ミルモ「途中ヤシチがうるさかったから、アフロ先生が終わった後に
ヤシチの部屋の前まで行ったんだよ」
ムルモ「なるほど・・・お兄たまとアクミしゃんはアリバイは無し…と」
アクミ「なんかムカツク言い方だな…」
パピィ「あたちはヤマネたんと一緒にお風呂に入っていたわ」
ヤマネ「はいでございます!
それにしてもヤシチ兄様を後ろから殴るなんて…そんな卑怯な
こと許せないでございます~~っ」
ムルモ「や、ヤマネしゃん、落ち着いて欲しいでしゅ~」
ヤマネから燃えさかる炎を消すのにムルモは大あわてです。
リルム「わたくしはムルモ様とパンタさんと一緒にずっとトランプを
していたのですわ」
パンタ「途中からアロマお姉ちゃんも加わったですっち」
アロマ「そ、そうですわ…」
サスケとハンゾーも会話に混ざってきました。
サスケ「オイラはハンゾーと『アフロ先生』を見ていたぜ」
ハンゾー「ずっとサスケと一緒だったのら~」
ムルモ「なるほどなるほど、でしゅ。
リルムしゃん、パンタしゃん、アロマしゃんはアリバイは
バッチリ成立…と。サスケしゃんたちはアリバイは無し…でしゅね」
サスケ「ひどいぜ、オイラ達のこと全然信用してないぜ」
ハンゾー「探偵だったら、お風呂に入っていたパピィとか、途中から
やってきたアロマも疑わないとおかしいのら~」
サスケ「そうだぜ!ムルモは探偵失格だぜ!!」
ムルモ「しょっかくビ~~ムッ」
サスケ&ハンゾー「ほげげ#@★ーー」
ムルモ「パピィはともかく、アロマしゃんはそんなことは絶対にしないでしゅ」
クモモ「私は台所で後片付けをしていたクモ」
文字がやたらと多くてすみません。今回からいよいよ探偵ムルモの活躍が始まります!今回は手始めにみんなのアリバイ調査です。犯人を特定するのに必要な情報は果たして含まれているのか、皆さんでぜひ考えてみてくださいませ。
絵の方は背景が無かったりとかなり手抜き…。今回ハンゾーとアロマを描いたことにより、これで登場人物全員が絵に登場したことになります。
クモモペンションでの出来事はまだまだ続きますので、これからもご期待くださいね。
(2008/1/7)