ミルモ&リルム(10)

 ミルモ「なにぃ、行き止まり!?」

 ・・・くそぅ、今さら引き返すわけにはいかねぇぜ・・。
しばらくここに身を隠してやりすごすとするか・・。

 って、だいたい何でオレがこうして隠れなきゃいけないんだ?

 

 

 

 「・・・ルモさま~~。せっかくのお料理が冷めてしまいますわ~~」

 

 ひぇ~~~っ。
追ってこなくていいっつーの!

 毎度毎度変なもん食わされるオレのことも少しは心配・・・ってリルムに言っても無駄だよな・・。
そういえば今日はムルモと一緒に変な芋虫を捕まえていたっけ。
さすがに今日は何があっても食べるわけにはいかねぇ!

 

 

 「・・・ミルモさま~。隠れても無駄ですわ~~」

 

 「・・・ルモさま~~・・・・」

 

 「・・・」

 

 ・・・行ったか!?

 だけどまだ安心できねぇから、今夜はここに隠れて一晩明かすとするか。

 

 ・・・・・ゴロゴロ・・・・・

 ん? 外は雷か!?
また親父のやつがおふくろを怒らせたのか?

 

 ・・・・ゴロゴロ・・・・・ゴロゴロ・・・

 だんだん雷がひどくなっているような・・。

 

 

 ・・・・・・ゴロゴロ・・ピシャーーーーーン!!!!

 ミルモ「ひっ!?」

 リルム「み~~つけた!」
 ミルモ「ひぇ~~~~っ、リルム、ずっとそこにいたのか!?」
 リルム「さぁミルモ様! わたくしの愛の手料理を冷めないうちに
     どうぞ召し上がってくださいませ」
 ミルモ「誰か助けてくれ~~~っ」

 この後ミルモは、じっくり時間をかけて、リルムに恐怖の料理をお口あ~んさせられ続けるのであった・・・。


 第8回目のお題は「壁際に追い詰める」。追い詰める役として、私は真っ先にリルムを連想します。

 それなのに、気が付けば全く需要のないミルリル絵を描いてしまいました(^◇^;)。もう少し愛のある絵にすればよかったなぁと後悔してます。

 今回の絵にある「行き止まりに追い込むリルム」ですが、この構図は1989年にファミコンディスクシステムで発売された『ファミコン探偵倶楽部PartII うしろに立つ少女(任天堂)』を元ネタに選びました(誰もわからないか^^;)。元ネタ・・・というかトラウマと言うべきか。雷の鳴る中、真犯人に追われるラストシーンはファミコン史に残る恐怖シーンとして有名だったりします。

 そして13年後の2002年、アニメミルモ第1話にてウェディングドレスを着たリルムから逃げ回るミルモ。いきなり背後で「ミルモ様?」と現れたリルムに「うぎゃーっ」と驚くシーンもまた軽くトラウマだったりします(汗)。皆さんにもそういう思い出はありますでしょうか?

 次回のお題は「間接キス」です。

(2013/1/27)