ムルモ「今からボクが今回の事件のすべてを説明するでしゅ。
だから皆しゃん、もう一度リビングへ戻ってくだしゃい」
ムルモがそう言うと、みんなはムルモの言うとおりに再びリビングへと戻っていきました。事件にかかわりたくない思いからか、みんな不安そうな表情をしています。
ミルモ「ったく、もったいつけずに早く犯人を教えろよな」
サスケ「そうだぜ、早くしないと犯人はどこかへ逃げちゃうかもだぜ」
ハンゾー「犯人はとっても足の速い妖精なのかもしれないのら~」
ムルモ「まぁ、そう慌てるなでしゅ。
犯人は今もこうしてボクたちと一緒にいるんでしゅから」
クモモ「本当クモ!?」
パンタ「う~ん、ボクたんには誰もそんな風には見えないですっち・・」
ミルモ「パンタの言うとおりだぞ。
いい加減探偵ごっこはやめた方がいいんじゃねーのか?」
リルム「でも今日のムルモ様はすごく自信がおありのようですわ」
ヤマネ「私はムルモ殿の推理を聞きたいでございます」
クモモ「そうクモ。ムルモさんなら解決できるかもしれないクモ」
ざわざわと話を続けるみんなを尻目に、ムルモは少し声を大きくして説明を始めました。
ムルモ「まずヤシチしゃんが殴られた事件でしゅ」
ミルモ「ヤシチはぐっすりおやすみハンマーで殴られたんだったけな」
ムルモ「そうでしゅ。ヤシチしゃんがぐっすりおやすみハンマーで
殴られたということは、普通に考えれば犯人はヤシチしゃんの
部屋で犯行に及んだことになりましゅよね」
アクミ「それはそうだけれどよ・・」
リルム「皆さんの行動は前にすでに確認した通りですわ」
クモモ「アリバイのある妖精は・・・」
サスケ「お風呂に入っていたヤマネとパピィは絶対無理だぜ?」
ムルモ「まずはそうなりましゅね」
それを聞いてヤマネはホッと胸をなで下ろしました。
パンタ「ボクたんたちはリルムお姉ちゃんとムルモお兄ちゃんと一緒に
トランプしていたですっちよ」
リルム「ええ、そうでしたわ」
ムルモ「そうでしゅね。
遅れてリビングへやってきたアロマしゃんも、ヤシチしゃんが
殴られた瞬間はリビングにいたから犯人ではないでしゅね」
リルムとパンタも向き合ってホッとした表情をしていました。
ムルモ「キッチンからクモモしゃんの歌声もずっと聞こえていたから、
クモモしゃんもアリバイは十分と言えましゅね」
サスケ「ん?」
ハンゾー「ムルモがボクたちの方を見てるのら~」
アクミ「何だよ!あたいたちが怪しいってことになるのかよ!」
ミルモ「確かにオレたちのアリバイは証明できないけどよ・・・」
ムルモ「皆しゃんが見ていた『アフロ先生』を教えてくれましぇんか?」
ミルモ「おぅ、そうだな・・・。
今週はアフロ先生が風邪ひいちまって、そんで教え子たちが
お見舞いに行く話だったよな」
アクミ「アフロ先生の奥さんが美人だったのには驚いたな」
サスケ「それだけじゃないぜ、料理もとっても上手だったんだぜ」
ハンゾー「ボクも奥さんの料理を食べてみたいのら~」
アクミ「だけどアフロ先生は何で風邪ひいてんだ?
先週見逃したから、最初見たときびっくりしたじゃん」
ハンゾー「それは先週朝練中にバナナの皮ですべって川に落ちた
からなのら~」
サスケ「でも教え子たちのお見舞いの言葉にはオイラ感動したぜ」
ミルモ「オレたちは先生がいないと何も出来ないんです!」
アクミ「うんうん、あたいの胸にも響いたね・・・」
ムルモ「も、もうこの辺でいいでしゅ・・・」
サスケ「これでオイラたちのアリバイも証明されたんだぜ~」
ムルモ「次はアロマしゃんが殴られた事件でしゅが・・・」
アクミ「おい、無視すんのかよ・・・」
いよいよ探偵ムルモによる事件の解明が始まりました。いろいろ書いていたらあまりにも長くなってしまったため、少しずつ切りながらアップしていきたいと思います(今回は1つ目の事件だけで終わってしまいました)。
絵の方は構図や背景のイメージが思い浮かばず、かなり手抜き感の感じられる絵になってしまいました。あまり間を開けたくないため、しばらくはシンプルな絵が続くかもしれませんがご容赦を~。
(2008/11/6)